9月11日

たった今、強い雨にうたれ敢え無くカフェに逃げ込む。そのカフェに初めて足を運んだが入口をみると真っ暗な様子。

マスターらしき方が二階にあるカフェから外の様子を見ている。どうやら辺りは停電しているようだ。走ってきて気づかなかったが、カフェから見た外の信号機には電気が通っていなかった。

自分の今までとこれからの事をゆっくり考える時間にしようと思った私は、暗い店内の唯一明るい窓側の奥の席に座った。

「飲み物は冷たいものしか出せませんがそれでも宜しければ」とのことだったので、アイスコーヒーとレモンヨーグルトケーキのセットを注文。

暗く、いつもとは違う束の間の時間の中で、今この瞬間しか考える事が出来ないことを只々ゆっくりと考えている。

「仕事終わりの豪雨の中

二階にある停電した暗いカフェにて」